無題

迷宮を出る前に　隠者さンと話をしていた
どうも私は　余計なことばかり言うらしい
そういう事に関しては　口を噤んだほうが良いのかも知れない
結果的に魔王を捜す　ちびすけダークエルフがやってきたのだから　…

血の月満ちる炎の夜に　魔王に会えるのだそうだ
赤い月が嫌いな者は　どうやらあの場には居なかったらしい

縛られる事を　枷　柵と言うのなら
もしかしたら　私はもう　何処にも縛られてはいないのかもしれない
誰かと同じように　誰かに　鎖をかけたがる事はあっても

言いかけた言葉は　黒エルフの木馬と一緒に吹っ飛んでいった
まあ　既に伝えたものなので　問題はないのだが